誰もが負けるだろうと思われていた男、木村翔(青木)が中国・上海オリエンタルスポーツセンターで行われたWBO世界フライ級タイトルマッチで、鄒市明(ゾウシミン)を相手に11回TKO勝ちでタイトルを手にした。序盤からアウトボクシングでポイントを稼いだ鄒市明だったが、木村のタイトルを手にしたいという執念で猛攻をしかけ王者の心を折り、11回にダウンを奪った。立ち上がった鄒市明だったが、ファイティングポーズを取ることはなく、レフェリーが試合続行不可能と判断し、試合を止めた。
中国国内での試合で、日本人選手の勝利に終わったが、会場でブーイングや暴動が起こるなどの大きな騒ぎは一切なく両者の健闘を称える拍手もあったのがとても印象深かった。
無名の男・木村翔が気合と根性でタイトルを手にした。噛ませ犬が噛み付いた熱い試合だった。ちなみに、青木ジムからは男子では初の世界王者誕生。