日本人初のヘビー級世界王者の期待がかかる角海老宝石ジム所属の藤本京太郎が、イギリスのロンドンで行われたWBOインターナーナショナルヘビー級タイトルマッチで、王者のダニエル・デュボアに一切何もできず、2RKO負けを喫し、世界王座への道は更に遠のいてしまった。相手が未来のヘビー級王者を確実視されているような人物とはいえ、世界の壁の高さをまざまざと見せつけられた試合。

 1Rからパワーとスピードの全てにおいて上回られ、リング内でほぼサークリングするしかなかった。全てにおいて、レベルの違う相手に何もできず、2Rにはジャブだけでダウンを取られてしまった。立ち上がったはいいが、逆転の目はなく強烈な右ストレートを顔面に振り抜かれた藤本はそのまま仰向けになり、立ち上がることはできなかった。パワーで負けただけでなく、重量級日本人ボクサー全員の課題とも言えるスピードで上回れないのは、致命的である。この階級で日本人選手がベルトを巻く日は来るのだろうか?