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 クレジットカードブランドのダイナースクラブの広告記事で広告記事の依頼主である三井住友トラストクラブが記事内に登場する3人の女性秘書たちに責任を押し付けて逃亡した。

 問題の記事はゲーテのウェブメディア版の中の「美人秘書たちの本音トーク炸裂! いま男性が持つべきクレジットカードとは?」という見出しで書かれた記事だ。記事内で3人の女性秘書たちが実名でダイナースクラブカードのブランドを徹底的に持ち上げる内容でいわゆる提灯記事というやつだ。記事内でも、「Sponsored by ダイナースクラブ(三井住友トラストクラブ)」という表記があるため、この種の記事があること自体はさほど問題ではない。炎上している理由はその中身だ。記事は現在削除されているので、魚拓はこちらから確認できる。

記事内に登場している女性は実在する会社の女性秘書で3人が男が持っているクレジットカードについてあれこれ話をしている内容なのだが、聞くに耐えないレベルのヘイト記事なのだ。


荒井 通販サイトのカードでいばられてもね(笑)。


松村 男性が交通系の機能がついたカメラ屋さんのカードで支払っていたときは、気まずく感じてしまって見ないふりをしました(笑)。


大平 カードの種類とか色とかでその人がわかるとは思えないけど、百貨店とかスーパーとかのカードしか持っていないと、「この人は何にもこだわらない人なんだろうな」と思っちゃう。カードは1枚あればいいやって。向上心とかなくて、何に関しても無頓着な感じがするかも。
発言内容も本当に今どきの20代後半の女性とは思えないような、かなり凝り固まった価値観に満ちあふれた内容で、一通り、他社ブランドのカードをいじった後に気持ち悪いくらいのダイナースアゲが始まる。 いる内容なのだが、聞くに耐えないレベルのヘイト記事なのだ。


松村 私の上司はダイナースクラブを使っています。ちょっと地味な印象があるけれど(笑)、落ち着いた大人の印象があります。


荒井 うちの上司もダイナースクラブ。ゴールドを嬉しそうに出す人のように確かにギラギラしていないし、若くしてダイナースクラブを使っていたら知的できちんとした人、信頼できる人という感じがするかも。


大平 私、家族カードでダイナースクラブを持ってます。やっぱり他のカードとはちょっと違うかなあ。海外とかでも扱いが変わる気がする。


松村 ダイナースクラブって審査がすごく厳しいんですよね?


大平 以前は本当に厳しかったみたい。年齢とか年収だけでなく、勤めてる会社の規模とか勤続年数とか役職とかまでチェックしていたって。でも最近は時代にあわせて、審査基準もだいぶ変わっているみたいだよ。
上司はダイナースクラブ プレミアム会員だから、コンシェルジュサービスを上手に活用していて、出張の手配とかもダイナースのコンシェルジュに頼んでる。秘書の仕事を減らしてくれるのがすごくありがたい(笑)。


荒井 ダイナースクラブカードに保険がついてくるのはいいなあ。年2回くらい海外旅行に行けば、元がとれますね。松村 ダイナースクラブは、使える場所が限られているって聞いたことがあるんですけど……。大平 私は困ったことないよ。どこに行っても使える。海外だけでなく国内のコンビニとかタクシーでも使ってるし。


おまえらは中の人か!と言いたくなるレベルだ。美人秘書があれこれ話すという設定で保険の内容まで言及させるとは・・・ そんなこんなで炎上してったこの記事は広告の依頼主である三井住友トラストが記事の掲載終了を決め、現在は非公開となっている。

Buzzfeedの取材で三井住友トラスト側は「ゲーテから持ち込まれた提案だっため、企画・制作はすべてゲーテに一任したという。秘書たちの発言については「実際に座談会で出た議論」だったそうで、「当社が誘導や指示等を行ったものではありません」としている。」と記事内に登場した3人の女性に全ての責任を押し付ける形で収束させるつもりのようだ。

しかし、そうなると、この3人の女性たちは「男をカードブランドで見下すひどい女」と言ってるようなものではないか?これでいいのか?ダイナースクラブ。ダイナースクラブの立場上、「やらせ」や「誘導」「台本」の存在を認められないのは理解できるが、もう少し、この3人を守る形のコメントをしても良かったのではないだろうか?

なんであれ、ダイナースクラブのブランド価値を下げたのは間違いなさそうだ。

以下、Twitterの反応